インド占星術において、月は重要です。
月は、心や感情を表します。
つまり、月はその人の内面を表します。
人生での選択の多くは、感情や心の傾向に影響されるため、ジョーティシュでは、月の分析が重要視されます。
また、個人が物事を選択する時だけでなく、人との相性を見るうえで、チャートの月の配置や角度を分析します。
これらとは別に、月の配置で面白い傾向があります。
ジョーティシュでは、月が蟹座に位置していると、居心地が良いとされています。
このことを、「蟹座の支配星は月」と言います。
逆の言い方をすれば、「月は蟹座を支配する」と言います。
また、月が牡牛座に位置すると、月は高揚します。
これとは反対に、月が蠍座に位置すると、月は衰弱します。
月が蟹座で安定していたり、牡牛座で高揚していたりすると、その人は声が大きいという特徴があるようです。内面が強いからでしょうか。
月が蠍座で衰弱していると、妙に声が小さい人になったりします。
ただし、チャートで月が蠍座であっても、自信満々の性格で、声の大きな人がいます。これは、月の配置や、他の星との関係で、特別な星の組み合わせ(ヨーガ)を形成し、月の強さの段階が強くなる場合があるためです。
このような例外があるため、注意が必要ですが、月の位置ひとつを見るだけでも、マハリシ・ジョーティシュのチャートを見るのは面白いです。