栃木県那須塩原市に、スターパティヤ・ヴェーダの原理に基づいて建てられた宿泊施設がありました。
この施設は宮殿の建築スタイルとして設計され、上から見ると四角形を成していました。
四方のそれぞれが宿泊部屋になっていました。
部屋に入ると、まず感じたのは天井の高さです。
天井が高いことで、空間の広がりがより一層強調され、心地よさや快適さを生み出していました。
建物の寸法は、マハリシ・ジョーティシュの特定のチャートに基づいて決められたといいます。
知人が初めて宿泊した際、
「ぐっすり眠れた」
と朝一番に、眠そうな顔で話していたのが印象的でした。
これは、建築の設計が、心身に与える良い影響を考慮していたためかもしれません。
このスターパティヤ・ヴェーダと呼ばれる建築スタイルで建てられた家は、日本国内にもあります。
海外にも多くあり、その家のいくつかに入ったことがありますが、一階の部屋の中央にブラフマ・スターンと呼ばれる、四角くかたどられた花壇風の箇所に、花や木が植えられていました。
天井は吹き抜けだった記憶があります。
今までに見たことのない設計で、これが一般の家なのかと、新鮮で独特な趣がありました。
ヴェーダとは知識のことを意味しますが、知識を家の形にしたのが、スターパティヤ・ヴェーダです。
古代から伝わる人知を超えた設計の建物には、とても興味深いものがあります。